Life is a showtime

やりたい事とか日記とかをつれづれなるままに……

映画

喪失と再生、死が内在する生、村上春樹が常々テーマにする要素が多分に含まれた作品~映画「ドライブ・マイ・カー」

★★★★ 遅ればせながら『ドライブ・マイ・カー』を観てきました。 小学校5年生の時に『ノルウェイの森』を読んで以来の村上春樹好きとしては、素晴らしく村上春樹ワールドを体現してくれた作品でした。 村上春樹が多くの小説の中でたびたびテーマとして取り上…

事実は映画よりも奇なり!グッチ家崩壊の物語をめちゃくちゃわかりやすく描いた『ハウス・オブ・グッチ』

★★★☆ イタリアのファッションブランド「グッチ」。その創業家の崩壊の物語ということで、映画ファンならずとも興味がそそられる1作でした。 巨匠リドリー・スコット監督が、ファッションブランド「GUCCI(グッチ)」の創業者一族の崩壊を描いたサスペンスド…

歌とは伝えること。新しい音楽映画は、親に聴覚障害を持つ娘の青春映画だった~映画『Coda~あいのうた』@109シネマズ名古屋

★★★☆ 気になっていた音楽映画『Coda』を観てきました。鑑賞後に調べたのですが、Codaとは、「Child of Deaf Adults」のことだという。Deaf は聾唖(ろうあ)。つまり聴覚障害。両親、加えて兄が聾唖という家に生まれた娘が主人公の映画です。 豊かな自然に恵…

(映画)ラストナイト・イン・ソーホー@センチュリーシネマ~脚本、音楽、演出、時代性も完璧の映画!

★★★★ もっと早く観れば良かった。公開終了ギリギリのタイミングで観にいってきました。 「ベイビー・ドライバー」のエドガー・ライト監督によるタイムリープ・ホラー。ファッションデザイナーを夢見て、ロンドンのソーホーにあるデザイン専門学校に入学した…

(映画)明け方の若者たち@センチュリーシネマ~エモい慣れしてしまったかも。。

★★★ 昨年の「花束みたいな恋をした」から続くエモい映画シリーズ。ちょっと見すぎて免疫ができているかも。 今回は「明け方の若者たち」。 明大前から始まり、下北沢経由高円寺。就活から社会の理想と現実の狭間、そこにある恋愛模様。 演劇だったり音楽だと…

(映画)こんにちは、私のお母さん@伏見ミリオン座〜中国発、母と娘の涙腺ウルウル映画

★★★☆ 涙腺崩壊映画という噂を聞いて観てきました。 ダメな娘が母の死を目前にして、母の若かりし頃にタイムスリップする。娘が母から聞かされていた「何時になったら私を幸せにしてくれるの」という言葉を胸に、色々と母を幸せにするために行動を起こす。 冒…

(読書)偶然と想像@シネマスコーレ~演劇的な良作短編集

★★★☆ 昨年は33本の映画を鑑賞しました。今年も30本以上を鑑賞したいなぁと思っています。そんな2022年の映画始めとして鑑賞したのが「偶然と想像」になります。 親友との恋バナからはじまる「魔法」、大学教授に色仕掛けをする「扉は開けたまま」、20年ぶり…

2021年映画ベスト5とワースト映画

2020年に続きコロナ禍だった2021年。ただWITHコロナ時代ということで、洋画も徐々に公開し始めました。 そんな2021年の僕が映画館で観た映画のベスト5とワースト映画をまとめてみました。 映画館で鑑賞作品は、33本。2019年・2020年と21本だったので、大幅…

(映画)ボス・ベイビー ファミリー・ミッション@109シネマズ名古屋

★★★ 冬休みですね。ということで子どもたちと映画館へ。 今回チョイスした映画は『ボス・ベイビー』の続編。前作は子どもたちは、いつの間にか観ていたらしい(僕は観ておらず)。 前作で子どもだった兄弟は25年たち大人(兄は専業主夫、弟は起業家)になっ…

(映画)マトリックス レザレクションズ@109シネマズ名古屋

★★★ まさかの「マトリックス」の続編。 衝撃の1作目の公開は、1999年だったんですね。当時学生だった僕も観にいきました。その映像は衝撃を受けたのを覚えています。 しかしあれから20年。続編も観たはずなんですが、すっかりストーリーは抜け落ちての本作…

(映画)ディア・エヴァン・ハンセン@ミッドランドスクエアシネマ~オープニングが必見のミュージカル映画

★★★☆ エヴァン・ハンセンは学校に友達もなく、家族にも心を開けずにいる。ある日彼は、自分宛てに書いた“Dear Evan Hansen(親愛なるエヴァン・ハンセンへ)”から始まる手紙を、同級生のコナーに持ち去られてしまう。それは誰にも見られたくないエヴァンの「…

(映画)ミラベルと魔法だらけの@109シネマズ名古屋

★★★ 今回はコロンビアが舞台。魔法を授ける「奇跡」のロウソクがある家の物語。家族の中で魔法を授かれなかったミラベル。そして、そのうちにそのロウソクが消えかける。 才能を持つもの。もちろん才能があるのは素晴らしいことだが、そのプレッシャーについ…

(映画)ボクたちはみんな大人になれなかった@伏見ミリオン座~エモサブカル作品!陰の「花束」

★★★☆ エモい。 1995年、ボクは彼女と出会い、生まれて初めて頑張りたいと思った。“普通”が嫌いな彼女に認められたくて、映像業界の末端でがむしゃらに働いた日々。1999年、ノストラダムスの大予言に反して地球は滅亡せず、唯一の心の支えだった彼女はさよな…

(映画)そして、バトンは渡された@109シネマズ名古屋

★★★ ネットの評判が良かったので鑑賞してきました。 第16回本屋大賞を受賞した瀬尾まいこの同名ベストセラー小説を、永野芽郁、田中圭、石原さとみの共演で映画化。血のつながらない親の間をリレーされ、これまで4回も名字が変わった優子。現在は料理上手な…

(映画)かそけきサンカヨウ@伏見ミリオン座~大人からみた理想の高校時代

★★★☆ 今泉力哉監督作ということで鑑賞してきました。 高校生の陽は、幼い頃に母の佐千代が家を出て、父の直とふたり暮らしをしていた。しかし、父が再婚し、義母となった美子とその連れ子の4歳のひなたとの4人家族の新たな暮らしが始まった。そんな新しい暮…

(映画)空白@109シネマズ名古屋~蒲郡が舞台のノアール映画

★★★☆ 評判を聞いて鑑賞。 なんと蒲郡が舞台映画。何度も行ったことがある場所で、いくつか恐らくあの辺りだろうという場所がでてきました。 さて内容です。 女子中学生の添田花音はスーパーで万引しようとしたところを店長の青柳直人に見つかり、追いかけら…

(映画)007 ノー・タイム・トゥ・ダイ@109シネマズ名古屋~堂々のラスト、クレイグボンド

★★★☆ そこまで007シリーズは通っているわりません。しかし、ダニエル・クレイグのラストボンドということであればということで、観に行ってきました。 コロナ禍で公開が延びに延びて、ずっと映画館に大きなタペストリーが掛かっていました。 さて冒頭からの…

(映画)由宇子の天秤@伏見ミリオン座~揺れる正義…

★★★☆ 評判を聞いて、シネマデーに観に行ってきました。観客がほとんど男性というのは、社会派映画ということからでしょうか。 3年前に起きた女子高生いじめ自殺事件の真相を追う由宇子は、ドキュメンタリーディレクターとして、世に問うべき問題に光を当てる…

(映画)岬のマヨイガ@109シネマズ~人々のココロのスキマを食べて…

★★★ アニメなのでという理由で子どもたちと鑑賞。 被災地が舞台のアニメでした。 児童文学作家・柏葉幸子が東北の民話を盛り込みながらつづった同名ファンタジー小説をアニメーション映画化。ある事情から家を出た17歳のユイと、両親を事故で亡くしたショッ…

(映画)アナザーラウンド@ミッドランドスクエアシネマ~いかなるときもお酒とともに

★★★☆ 冴えない中年の高校教師4人。血中濃度を0.05%に保つと仕事もプライベートも上手くいくという仮説に乗っ取り、勤務中に飲酒をする。 すると今まで見向きもされなかった授業が輝きだす。さらにプライベートも。もちろんエスカレートしていく訳です。 お…

(映画)フリー・ガイ@109シネマズ名古屋~ゲームの世界と思いきや、これは民衆の解放運動である

★★★★ ゲームの中のお話を半分期待値も高くなく、お気楽な気持ちで観に行ったのですが、これが快作でした。 舞台はオープンワールド系のゲーム。主人公はゲームの背景のような存在、モブキャラ。彼があるきっかけで才能が開花していく話。 本作が秀逸だったの…

(映画)ドント・ブリーズ2@109シネマズ名古屋~ホラー史上名作の前作のまさかの続編

★★★☆ 2016年のベスト映画だった「ドント・ブリーズ」。 盲目老人の怖いこと!一つの家の中で行われるホラー、伏線回収など見事で、今でも例の衝撃的なシーンは思い出されます。 lifeisashowtime.hateblo.jp さてそのホラー史に残る名作「ドント・ブリーズ」…

(映画)オールド@ミッドランドスクエアシネマ~確かにそういう使い方かぁ‥

★★★☆ シックスセンスのナイト・シャマラン監督作品。30分で1年が進むビーチに閉じ込められるという設定。 果たしてそうした状況になったら人はどうなるのか。パニック映画的な要素あり、子どもたちの話に、確かに……とちょっと笑ってしまったりします。 しか…

(映画)クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園@109シネマズ名古屋~エリートとは、青春とは。

★★★☆ 公開が延びに延びて夏公開になった「クレヨンしんちゃん」最新作。本作はしんちゃんたちが、私立小学校に体験入学をするという設定。 「エリート」を養成するこの学校の謎に迫る。 品行方正で文武両道であることが良いこととされる現在。「エリート」と…

(映画)イン・ザ・ハイツ@109シネマズ名古屋~夢と音楽をニューヨークの下町から

★★★☆ ニューヨーク、ハーレムの北にある「ワシントンハイツ」。カリブの移民たちの街。 そこには音楽が流れ、夢や希望があり、コミュニティがある。 4人の若者たちの未来。大停電が起こり、そしてまた彼らの人生が動き始める。 オープニングからカッコいい。…

(映画)竜とそばかすの姫@109シネマズ名古屋~歌シーンは圧巻!そして日本の夏には細田映画がぴったりである。

★★★☆ 心待ちにしていた細田守最新作。本作は仮想世界の歌姫と田舎に暮らす冴えない女子高生という現実世界を結びつける物語。 まず歌姫という設定の最重要の「歌唱シーン」。これは流石というか圧巻でした。中村佳穂という類まれなる天才的な歌うたいを起用…

(映画)クワイエット・プレイス 破られた沈黙@109シネマズ名古屋~続編なのにイイ!

★★★☆ 音を立てたら即死!というキャッチフレーズでスマッシュヒットをした前作「クワイエット・プレイス」。このキャッチフレーズが、「ドントブリーズ」の焼き直しっぽくて未鑑賞でした。 そして今作。続編なのにイイという噂を聞いて、前作をAmazon Prime…

(映画)シン・エヴァンゲリオン劇場版@109シネマズ名古屋~エヴァ知識が少ない私が観ても、凄い結末…

★★★★ エヴァシリーズは、昔にテレビシリーズをまとめて観た程度。新劇場版も含めて、映画はパラパラと見たかなぁという程度。そんな僕がついにエヴァを観てきました。 その程度の知識でもなんとかついていくことができる。というかあらすじはもはや存在しな…

(映画)アメリカン・ユートピア@伏見ミリオン座~不条理な時代の希望を舞台装置でみせられるとは!

★★★☆ 元トーキング・ヘッズのフロントマンであるデイヴィッド・バーンと、スパイク・リー監督がタッグを組んで、制作された音楽映画。 正直、トーキンヘッズは名前を知っている程度。しかし映画の評判を聞き、映画館へ行ってきました。 ブロードウェイの音楽…

(映画)漁港の肉子ちゃん@109シネマズ名古屋~ユーモアと涙が良い案配に

★★★☆ 意外と泣けるということで、観に行ってきました。 明石家さんまプロデュースということで、毛嫌いをしている人もいるかもしれません。しかし、Studio 4℃制作ということで、アニメとしてはしっかりしています(吉本×Studio4℃という組み合わせはプペルも…