読書
本屋で話題になっていたので読んでみました。 噂にたがわずあっという間に引き込まれ、2時間ほどで読了。 『なぜ対戦相手は、問題を言う前に答えられたのか』 という究極の問いを読みほどいていく。クイズ番組の決勝の問題を振り返りながら、その問いととも…
巷で話題になっていたので読んでみました。 関連性不明の不審死の共通項は身体に残された「暃」の字。それは、存在しないにも拘わらず、パソコン等では表示されるJISコード「5A73」の文字、幽霊文字だった。刑事たちが、事件の手掛かりを探る中、新たな死者…
久しぶりの沢木耕太郎作品。この人の文体が好きなんです。良い日本酒のように体にスッと入ってくる。 今回のテーマは『火宅の人』の作者である檀一雄の妻であるヨソ子の立場から書かれた作品。ルポなのだが当事者の目線から書かれているという2.5人称ともい…
元官僚・元コンサルという経歴から白馬に魅了されてスキー場で働き、社長になった著者。斜陽産業のスキーですが、グリーンシーズンで稼ぐということで、立て直しを図りました。 基本的に著者の経験談によるものですので、読みやすいです。 その方法をメモし…
子どもの塾の国語の課題文章で良く出てくる重松清。 ちょうど図書館の返却棚にあったので読んでみました。初めての重松清作品でしたが、読みやすかったです。 音楽、それもキヨシローがテーマということで、面白く読まさせていただきました。学生時代にバン…
今年夏にタイで「暁の寺」にも行ったこともあり、ずっと読まなばと思っていた三島由紀夫の「豊穣の海」を読了しました。 4巻に及ぶ壮大な輪廻転生物語が、ラストの数枚で閉じていくという結末は知っていました。本当に閉じるのかと不安になりつつページを繰…
「語学を旅する」とでも言うのでしょうか。 英語から始まり、フランス語、リンガラ語でアフリカへ、その後スペイン語、ポルトガル語とヨーロッパ編、さらにケシの栽培地に行くということからアジア編としてタイ語、中国語、ビルマ語からさらに文字すらない現…
静かなナツ、優しいアキオ、可愛いハルナ、無関心なトウヤマ。春夏秋冬が名前に入ってる4人が温泉宿に行き、翌朝死体が転がっている。 一つの事実を4人の目線から描く。間に挟まれる第三者の目線。(この第三者の目線だけがフォントが違う)。 物事は見る…
どんな攻めをも、はね返す石垣。どんな守りをも、打ち破る鉄砲。 この題材をもって500ページの大作を読み通してしまいました。 なんてったって、主人公である匡介と彦九郎の戦いになるまでで約300ページを読まされます。ただこれが面白い! 石垣積みと鉄砲鍛…
少し前にサントリーの創始者 鳥井信治郎を題材として「琥珀の夢」という小説を読みました。 lifeisashowtime.hateblo.jp 今回は、ジャパニーズウィスキーの父、ニッカウヰスキーの創始者、竹鶴政孝の本人の自伝的な物語になります。もともとは日経の「私の履…
プロレスはあくまでもエンターテインメント。 猪木が作ったプロレスが最強の格闘技という幻想。それが形骸化してきたところで、観客の希望だったUWF。リアルファイトなのかプロレスなのか。その絶妙な線を行った(行かざるおえなかった)UWF。そしてそ…
映画化もされた三浦しをんの小説。 辞書作りという思いもつかない設定の爽やかな小説でした。 「辞書」がテーマということで、色々な「言葉」が出てきます。記憶というものは言語化することで残っていくということ、「言葉」を残していく、新しい「言葉」に…
個人的にラスベガスという街に興味があります。何もなかった砂漠の真ん中に作られた人工的な街。 時々、思いついたようにラスベガスという街について書かれた本を読んでいます。本作はたまたま図書館で見かけたので読んでみました。 本作は、ラスベガスが小…
橘玲の本になります。 今回は、ビッグファイブ診断という心理学の研究を元にかかれた一冊になります。 ビッグファイブとは、人は5つの因子から成り立っているとしており、 外交的/内向的 楽観的/悲観的(神経症傾向 ※楽観的が低く、悲観的が高い) 協調性…
ある方に勧められて読んだ野球ノンフィクション。 1992年、1993年の日本シリーズが舞台。森監督率いる黄金時代の西武と野村監督率いる成長著しいヤクルト。 2年連続で7戦目までもつれ込むという史上最高とも言われる2年間の日本シリーズを、データと関係者の…
たまたま見かけてとった本。中野ブロードウェイに住む著者による、日本の九龍城?ともいわれる聖地中野ブロードウェイのノンフィクション。 1966年に建てられた中野ブロードウェイ。下層階が商業施設、上層階が住居施設で屋上にはプールや緑地まであるという…
最近よく使われるビルゲイツ絶賛の帯がまかれていて、ずっと気になっていた本。 コンテナの普及は、生涯にわたって創造的天才だった マルコム・マクリーンの行動から始まりました。戦前、実際はマクリーンの登場以前からコンテナに積み込んで運搬する発送は…
エッセイ集を読んでみたいと思って手に取った本。 もともとがWEB記事からということで、まさに徒然なるままに書かれたエッセイ集でした。 エッセイ集の面白さは、他人の頭の中をのぞけること。著者のちょっとシニカルな視点で、世の中の事象を切り取ってくれ…
各県庁所在地の街のでき方について書かれた学術書。ブラタモリ的面白さが詰まっています。 明治維新の廃藩置県でおかれた各県庁所在地。もともとは城下町が主なところだけれども港町や宿場町、もしくは新たに設置された町(宮崎)もある。 それらの街がどの…
要約YouTubeというものがあるのは知っていましたが、ついに本にまでなっていました。 予約としては、1冊あたり6ページほどにまとめられています。範囲はお金全般にわたっており、割としっかりした内容からYouTube系や最近の米国株投資・株売買の指南本まで…
シンガーソングライターである著者の私小説。 読んだときは私小説と知らずに、よくまぁこれほどまでに内面的なことを描けるものだと思っていたのですが、私小説だったんですね。 時折アーティストに漂う不穏な闇というものの正体を垣間見える貴重な私小説で…
Podcastで知った本。 国道16号線は、横須賀、横浜、町田、八王子、川越、柏、木更津と東京の郊外をつなぐ道路。 古代には山と谷と沢が広がるこのエリアは多くの人が住んでいた。海岸線がこの近くまであったことから貝塚が点在していた。 歴史の教科書では関…
フランス人ジャーナリストによるメルケルの評伝。 東ドイツ出身の女性、物理学者という稀有なアイデンティティを持つメルケル。 そのような幼少期をすごしたか、物理学から政治を志したか、並み居る有力者の合間をどうやりすごしいかにして首相になったか、…
コロナ禍で分かったことの一つに、感染症は人類の移動によって広がるということ。 本書はその移動について焦点をあてて書かれた新書になります。 黒死病やスペイン風邪がどのように広がったかという見地もありますが、主には人類の移動の歴史についてまとめ…
数年前に話題になった本を図書館で見つけたので読んでみました。 NIKE創業者の物語。 1962年、二十代だった著者が世界旅行の途中に訪れた日本。そこで当時のオニツカタイガーにほれ込み、これをアメリカで売らしてくれと直談判。そして販売権を獲得。 アメリ…
サントリーの創業者、鳥井信治郎の生い立ちから描いた小説。 船場商人の家に生まれたということで、非常に親しみがあります。サントリーといえば今でこそビール、ウィスキーですが、その洋酒文化を切り開いた執念を感じることができます。 何をおいてもその…
著者の本は、以前「松竹と東宝」という新書を読んで以来。 本作はプロ野球85年において球団を経営する55社の企業(一部個人)の歴史とともにひも解く、日本史の近現代経営史でした。 鉄道、新聞社が主導した勃興期、戦後の映画会社、食品、そして小売りからI…
たまたま夏の甲子園の決勝を観にいきました。仙台育英が東北勢初の優勝を飾る劇的な大会の決勝戦でした。 lifeisashowtime.hateblo.jp その甲子園へ行く阪神電車の中で中吊り広告で見つけたのが本書になります。 その舞台は、「阪神園芸」!そう甲子園のグラ…
たまたま表紙をみて、知り合いが装丁をやったのを知り、読んでみました。 韓国でヒットした作品の日本語訳になります。 18歳までの身寄りがない(親が手放した)子どもを公式に政府が育て、18歳までに里親として引き渡す施設があるという近未来のお話。 そこ…
中学一年生の吃音の男子学生が、それに立ち向かう物語。あるラジオ番組で落涙必至と紹介されていて読んでみました。 吃音だけでなく、「人前でしゃべることと笑われてしまうのではないか」と思う人も多いでしょう。 そんなあなたにも味方はいるんだよ。そん…