学び続けることの重要性を説いた1冊
テレビでおなじみの池上彰が語る「学び続ける」ことの重要性の話です。
東工大という理系最高峰の大学の教授として理系学生に教養を教えることになったことをきっかけにこの本が書かれたようです。
本書では、教養論ではなく「勉強することの意義」「学び続けることの意義」ということが書かれています。
勉強するにあたっての方法論などもいくつか上げられています。
使えそうなのは、例えばメモの取り方。
(記者あがりらしいですね)
①キーワードをひろう
②キーワードをつなげる
③キーワードを使って論理的に説明する
といったもの。
読解力、まとめ力、発信力というものが揃うことが大事ということなのでしょう。
読書するだけではダメ
あと、本書の中で、ショーペンハウエルという方の「読書について」という本の引用が出てきます。
これが秀逸で、これの言葉に出会うだけでもこの本を読んだ価値がありました。
読書は他人にものを考えてもらうことである。他人の考えた過程を反復的にたどるに過ぎない(中略)だから読書の際にはものを考える苦労はほとんどない。自分で思考する仕事をやめて読書に移る時、ホッとした気持ちになるのも、そのためである。だが読書にいそしむかぎり、実は我々の頭は他人の思考の運動場にすぎない。(「読書について」)
これは衝撃ですよね。
常に読んだらまとめる、自分の意見を持つことの重要性は、よく述べられていますが、ここまで的確に表したものはありませんでした。腹に落ちました。
読むことと考えることのバランスが大事なんですね。
WEB記事の限界は、こうした読み流しばかりで、立ち止まるって考える機会が少ないということではないでしょうか。
次から次から読むコンテンツが出てきますから。
未来を考えるためには教養は必須!?
教養を身につけることは、客観視できる力つくことと本書では述べられています。
この客観的に見ることの重要性について、どこかで読んだなと振り返ってみると「10年後の自分を考える技術」にありました。
楽観でもなく悲観でもなく客観的見ることが未来を考える上では一番大事。
これをつなげると未来を考える上で大事なのは、教養ということになりますね。
別の言い方をすると教養があった上で未来を考えないと意味がないとも言えます。
簡単に読めますので、ぜひ。