Life is a showtime

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(読書)場所はいつも旅先だった/松浦弥太郎

最近、読み漁っている松浦弥太郎の旅もののエッセイをまとめた一冊。

アメリカに度々渡っていたということもあってそのエピソードなどがふんだんに収録されています。
 
彼曰く旅に必要なものは、
 
・健康なからだ
・時間
・お金
・飽くなき好奇心
 
だという。この4つが揃うと旅らしい旅になる。ただあくまでも旅らしいということであって旅ではない。
本質的な旅とは、自分自身を見つめる精神行為である。人生そのものが長い旅であり、流れに身を任せるよりも自分で歩むことで、喜び、充実といったものが味わえる。
この『人生は旅』論は、多くの旅好きな人がいう言葉ですよね。
 
もう一つ収録されていたエッセイの中で好きな話が、ニューヨークの古書店でアルバイトの面接を受けるエピソード。
古書店のオーナーの老人が、これから日本で古書店を開こうと考えている著者に言ったアドバイス。
 
「古書店を始めるならまず店となるビルを買いなさい」
 
思わずなるほどと思ってしまいました。インターネットの普及によって古書店経営は厳しく、ニューヨークでも多くの店が廃業に見舞われています。
確かに店を買ってしまえば、賃料を払う必要がありません。とともに古書店が1階に入っているようなビルだと、ビルの資産価値も上がりそうです。すると賃料による収入で何とか経営できるのだと思います。
(こんな考え方をこの本においてするのは野暮だとも思いますが)
 
 
少し前まで世界中をほっつき歩いてきたものとして、やはり旅は一期一会だと思います。自分で考えて歩む物語がある、そういう旅が一番喜びが大きいと思います。これは人生もですね。
 
もちろん旅もののエッセイとしても面白かったです。こんなエッセイが書けるようになりたいですね。

 

場所はいつも旅先だった (集英社文庫)

場所はいつも旅先だった (集英社文庫)