先日の日光旅行を前に東照宮ってどういうところかを勉強するために読んだ本。
東照宮に隠されたコスモロジー
まず日光という土地は江戸の北にある。これは江戸の鬼門としての場所である。さらに家康が一旦安置された久能山(静岡)と日光の間には富士山がある。つまり一旦安置後、富士(不死)を経て、日光で神になって祀られるというストーリーである。
古き日本でここまで考えられていたとは驚きです。
本書内に陽明門の夜の星の動きを撮った写真が掲載されていますが、これを見ると確かに宇宙の中心という風にも見えてきます。
ちなみに、この北極星を使った権威象徴は、中国由来でよくあるといえばよくあります。北側に拝殿を設ければよいのですから。
こうして地理的・建築的にも権威をしめし、徳川家康は,神となり(自分が作った街である)江戸を守ることにより、自分のストーリーを完結させています。
これってよく考えると凄い自己演出ですよね。
家康のセルフプロデュースすげー。