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(映画)イミテーションゲーム エニグマと天才数学者の秘密@伏見ミリオン座

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★★★★

 
アカデミー賞ノミネート作品ということで、さっそく鑑賞してきました。

TVシリーズ『シャーロック』の天才探偵役でブレイクしたベネディクト・カンバーバッチが、新たな“天才“役に挑み、トロント映画祭で観客賞に輝いた注目作。彼が演じるのは第二次世界大戦中、ドイツ軍の暗号を解読する極秘任務に携わった数学者アラン・チューリング。とある理由から長らく不当な扱いをされた実在の人物の苦悩と偉業を描く。

解読不能といわれた暗号「エニグマ」の解読に挑む天才数学者チューリングの話。実話を基にしているということでした。

本作、本当に2時間では惜しいぐらいの内容を含みます。その例をひとつ。(ちょっとネタバレあります)

 

この映画エンディングは、エニグマの解読成功ではありません。もちろんエニグマ解読に至るまでが、映画の大半を占めます。

しかし映画の残り4分の1に関しては、解読した後の部分の苦悩の部分となっています。

つまり「解読したことがわかったら設定を変えられ、解読の意味がない」ということ。

情報があるのに助けることができず目の前で人々が殺されていくのを見ているだけになる、という事態が発生します。

この苦悩だけで1本映画ができそうです。主人公チューニング自身が関わることができる要素が少ないので、大胆にダイジェストとしてまとめられています。このあたりは監督と脚本の腕だと思います。

その他にも、多分にこのチューリングという天才で変人という特殊な設定について考える部分があります。

天才と変人・奇人について考えてみた

天才というものは、時に奇人・変人であることが多いといわれています本作の主人公、チューリングもご多分にもれず、常人とは違うかなり変人ぶりで、解読チームの和は、乱れていきます。

そんな中、彼に和の大切さを解くのが、キーラ・ナイトレイ演じるジェーン。「どんな天才でもひとりでなすことができない」と解きます。

現時点での個人的な今年最高の映画「はじまりのうた」でもそうでしたが、キーラ・ナイトレイが可愛いすぎ!そんな彼女に諭されたら、天才でも変人でも言うことを聞いてしまいますね。

このジェーンですが、変人のチューリングをしっかりと受容しています。つまり変人だからって拒否しません。

この変人だからって拒否しないことの素晴らしさってすごいと思います。

本作では、チューリングの学生時代が何回も登場しましす。そこでは人と違うということで、イジメられるチューリングが描かれます。子供とは残酷で、自分と違うということを受け入れられません。

一方、変人を受け入れるジェーンは、成熟いているということでしょう。

これは何も個人に限ったことではありません。

社会として、チューリングのような変人を受け入れる度量がある社会は、成熟しているといえます。それこそが社会の豊かさにつながるのでしょう。

 

作中でも何回も出てきた言葉。

 

「奇人・変人が時として世の中を変えることがある」

 

世の中に変革を起こす可能性がある奇人・変人を社会が抱えられるか、それが大事なんだと思います。

imitationgame.gaga.ne.jp