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(読書)成功はゴミ箱の中に レイ•クロック自伝ー世界一、億万長者を生んだ男 マクドナルド創業者

ある意味で話題のマクドナルド。日本だけでなく世界的に業績不振で苦しんでいます。
 

本書はマクドナルドの創業者であるレイ・クロックの自伝です。そしてサブタイトルには「世界一、億万長者を生み出した男」とあります

そう億万長者になったではなく、生み出したといところがポイントです。
 
彼が発明した方法とは、フランチャイズ方式。ノウハウを共有することで、傘下のFC店からマージンをもらうという方法です。
なぜ直営でなく、FC方式か。それは「おいしいハンバーガーをどこにいても食べられるようにするため」に考え出された方法でした。直営ではスピードに限界がありますなので、他人の力を使ってレバレッジを効かせるわけです。
 
奇しくも最近、マクドナルドがFC化をより進めるという方針が発表されました。これにより、直営店のコストを削ることにつながり、一時的に経営効率を上げることができます。ただFC化とは実は単なる不動産リース事業になってしまっている点も度々指摘されています
 
 
しかしレイ・クロックがFC化を考えた時は、不動産事業ではなく、あくまでもレストラン事業として普及させるための手段であったはずです。それがいつのまにかマクドナルドは不動産事業としての側面に重きを持つようになってしまっている。
 
 
さて、本書ですが、ビジネス書というよりもレイ・クロックの人間臭さが溢れています。若い時にはマルチミキサーを売り歩き、マクドナルドの事業展開を立ち上げたのは52歳になってからでした。また、プライベート的な部分も書かれています。恋い焦がれる女性との再婚話とか。人間臭いですよね。
 
ビジネス的な部分で役立つこともあるので、備忘を兼ねて記しておきます。
 
  • マクドナルドのビジネススローガンは、「ビジネスは一人では成功しない」
  • もし二人の役員が同じ考えを持っているならもう一人は不要だ
  • やり遂げろーこの世界で継続ほど価値のあるものはない
  • 新入社員の発言でもそれが正しいことなら会議を通るという体質にしておかないと会社は成長できない
一般的な「継続は力」というようなことに加えて、他人と関わることの重要性が繰り返し説かれています。FC化とは、各運営会社があってこその本部ということでしょう。
 
 
また、付録にある柳井正の起業のまとめての部分や孫正義の対談の部分も読み応えあります。この部分だけでもビジネス書として十二分に面白い。いくつか気になるワードを記しておきます。
 
  • 「Be daring, Be first, Be different」(勇気を持って、誰よりも先に、人と違ったことをする) これが、成功者の発想法
  • どんなものが売れているかというと売る側が信じて売っているもの
  • 競争相手に勝とうとするならば同じ土俵に上がってはダメ。自分だけのポジションを新しくつくること。
さすが日本一の億万長者たちがいうこと。
 
しかしレイ・クロックは、「世界一、億万長者を生み出した男」。
自分がなっただけでなく、生み出したことは別格に意味のあることです。

 

成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝―世界一、億万長者を生んだ男 マクドナルド創業者 (PRESIDENT BOOKS)

成功はゴミ箱の中に レイ・クロック自伝―世界一、億万長者を生んだ男 マクドナルド創業者 (PRESIDENT BOOKS)