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(映画)何者@109シネマズ を観て、氷河期に80社受けた僕が就職活動について考える

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★★★☆

これまた評判だった「何者」をやっと観てきました。

公開時に年間1位にあげた『桐島、部活やめるってよの』の朝井リョウ原作だったんですよね。

『桐島~』が学園群像劇だったのに対して、今作は就職活動というシチュエーションでの群像劇。就職活動か…、あー思い出したくない。

 

ストーリーは、元演劇の脚本を書いていたあくまで客観的な視点の主人公を中心とする5人の就職活動の群像劇。そこには一見仲よさそうに見える表とSNSなどでみせる裏側の顔が交錯する。

『桐島~』でも感じましたが、当時を振り返って、思い出したくない過去をえぐられるそんな感覚にえぐられる映画でした。

僕が考える就職活動とは、大人になるということとは、人生とは

就職活動ってこれまでの「横断歩道、みんなで歩けば怖くない」という世界から掘り出される儀式といえます。昔は元服や成人式がその部分を果たしていたのでしょう。いまの大人の儀式は就職活動であるといえます。

それは「一人で生きていく」ということを認識させられる機会であるということ。

 

本作では「1分以内で自己紹介してください」という定番の面接の質問が度々でてきます。多くの学生はそれを事前に準備するために、自己分析という名のものとに自分と向き合うことになります。

また仲良しこよしだった友達とも、実は戦友であるとともにライバルでもあり、明らかに差がつく機会でもあります。

映画でもこのあたりはよくあらわしています。内定が出たものが明らかに優位になる。その優位を妬む。また時に同じ会社の試験を受けていて、足のひっぱりあいになったりもします。

僕自身、80社も受けていたので、その辺の気持ちは痛いぐらいわかります…。そう最後は一人なんです。

 

あと映画からもよみとれる「大人になること」について。

ここ数年の僕の持論である「大人になるということ」とは、コンプレックスを受け入れること

コンプレックスを受け入れることは、なかなかハードルが高いです。人はどうしても弱みを隠したがります。カッコつけたいですから。

主人公はラスト、そのコンプレックスを少し受け入れたのでしょう、その表情が少しかわります。それが大人になるということなんだと思います。

 

もうひとつ、大人になるにあたって。

 

「頭の中にあるうちは、いつだって、何だって、傑作なんだよな」

 

これは主人公の言葉です。人は、2つに分けられます。

行動する人とそうしない人。

その差は山よりも高く海より深い。結果を出したかどうかもだが、出そうとしたか。それが大事です。

自分への戒めにもしたいです。

 

様々なことを考えさせられる1本でした。

 

nanimono-movie.com