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(読書)都市計画の世界史/日端 康雄 

実は私、都市計画好きなんです。正確には街というものに興味があるのです。ということで本書を手に取りました。

僕の中の都市計画熱を呼び覚ましたのが、かの有名な「シムシティ」。

もう箱庭的な可愛らしい街をつくりたいと思うのは最初だけで、そこに平野があるかぎり、ひたすら開拓を続ける僕。

それは格子状の街で人口増大を目指します。

しかし、途中からどうも面白くない、無味乾燥な街になってしまう。。。。

 

本書では、都市の歴史からどうして現在のような都市計画になったかということを読み解きます。

古い街は、中世までの街は城壁で囲まれていた。しかし火薬の発明により城壁の意味がなくなり、城壁が取り払われていったということです。

ちなみに日本は、城壁がある町はほとんどない。これは海で囲まれ外敵が来ないからということでした。

都市へ人口集積の過程において城壁を取り払い、高集積が可能な格子状の街並みが形成されていくということです。

ルネッサンス期に入ると中世回顧もあり広場や大通りが建設されるようになります。

近世では、都心への人口集中を回避するため、田園都市計画(ハワードですね)が試まれたり、多核都市などという都市計画(東京の副都心計画)がすすめられたりしています。

 

僕がシムシティで格子状の街ばかりつくるのは人口集積を図ってしまうからなのですね。

 

都市は、ヒトもモノもカネも集積するものです。だからゲームでも人を集めようとしてしまうのは人間の性なのでしょうか。

結果、東京は日本中の資源(ヒトもモノもカネも)を吸って生きています。これは以前読んだ、「地形から読み解く」シリーズでも感じたことです。つまり年には後背地が必要だということ。

lifeisashowtime.hateblo.jp

 

インターネットやITの発達で、この後背地理論が少しでも緩和されればいいのですけど。

日本において一番の不安材料は少子化です。この一番の原因は都市化、東京一極と考えます。

かつて火薬の発明が城壁を取り払いました。インターネットやIT技術によって人口集中が緩和されることになれば、日本にも未来があるかなぁなんて思っています。

 

都市計画の世界史 (講談社現代新書)

都市計画の世界史 (講談社現代新書)