久しぶりの経済小説です。高度経済成長期の大分のコンビナート建設に尽力した技術者の物語。
寝食を忘れ、仕事に没頭し、45歳で亡くなった男。
死ぬ間際に言った「俺は、どんなことでも、つねに全力でやってきた。だから、未練はあるが、悔いは無い」という言葉は、人生の充実について肝に銘じておきたい言葉です。
昨今、ワークライフバランスやら働き方改革などで働き方について様々な意見が出ています。彼の場合は仕事第一主義でした。それは今の社会では受け入れられない可能性があります。
人生の充実という点では、仕事だけではありません。
仕事以外でも家庭でも趣味でも、悔いなく動いているか。死ぬ間際に「未練はあるが、悔いは無い」という言葉を死ねるか、生き方を見直す一冊でした。