たまにはお手軽に小説を読もうと手に取った村上春樹の短編集。印象的な装丁の文庫でした。
まえがき(著者的には珍しいこと)にも書いてありますが、これはコンセプトアルバムのような作りになっています。サントラ的というか。
共通するのは、女がいなくなって残った男たちのお話し。裏を返すと女は必ず登場する。
「ないからある」
このあたりは何とも村上春樹的。
多くは女についても物語かもしれない。
読後に何かが残ることもほとんどない。不思議な作品。
BARで片手間に(作品中に出てくる木野みたいですが)、読むのはこういう作品なのかもしれません。