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(映画)それでも夜は明ける@TOHOシネマズ

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★★★☆
 

アカデミー作品賞受賞作品。まだアメリカに奴隷制度がはびこっていた時代が舞台。ある日突然目が覚めると、拉致され奴隷という身分になってしまったある黒人の実話に基づく映画。

 
全編緊迫感に迫る映像でした。特に前半の首吊り放置シーンの映像力は凄いです。
主人公の黒人フィリップが、白人にリンチされ首吊りに合わされます。首吊り自体は守衛によって防がれますが、首吊りを解かれるわけではない。あくまで守衛は資産を守るという点で助けただけであって、人として助けた訳ではない。ぎりぎり足のついたの首吊りの後ろで、他の奴隷たちが日常を過ごす異常な状態。これがこの時代の現実だったのだろうろとおもいます。
 
アメリカの歴史的恥部であろう奴隷制度。これをこのように堂々と描けることがアメリカの強さであり、魅力であり、大きさだと思います。
 
もう一つの感想としては、この映画を観て、これって過去の話だと簡単には片付けられないなぁと感じるところです。
今の日本にだってどうあがいても這い上がれない層というものが存在します。もっと広い目で見ても、会社に飼われているような状態の人も多々もあります。お金だけというものに縛られているともいえます。
鎖が長いだけで、鎖に繋がれていることには変わりないと思えてなりません。
 
本作の映画の中では、主人公の黒人は家族のもとへ帰ることを望みました。本質的にはこうしたことなのだと思えるのです。
 
僕たちは『夜が明けるまで』『あきらめない』で耐えれるのでしょうか。
そんなことを問いかけている映画だったりもするような気がします。