Life is a showtime

やりたい事とか日記とかをつれづれなるままに……

(読書)旗を立てて生きる/イケダハヤト

人気ブロガーのイケダハヤトの著書。WEB畑の人ということで、非常に読みやすく、そして内容も詰まった1冊でした。

根底に流れるのは「問題意識」

本書は生き方指南の本ですが、その根底にあるのは「問題意識」というものでした。

その前提条件として、著者をはじめとした若者は、残念ながら「死ぬまで低位賃金で働く」かざるおえない世代となっています。
普通なら悲観にくれてしまうでしょうが、著者は(上の世代とは)違った価値観で、希望を見出しています。
それが「問題意識」を持ち「問題解決」することによる充足感を得ようというものです。これは、お金的な幸せからの解放になります。

著者の言葉を借りると、マイホームに住んで自動車に乗るという幸せの概念は、なくなりはしないが減っていくだろうということになります。
また、最近の若者は上昇志向がないということに対しても、上昇志向の方向性が多様(「出世」「お金」➡︎「社会問題の解決」「影響力を持つ」「自由でいること」)になっているのではないかと指摘しています。

この指摘は、一理あると納得します。
ただ「自由でいること」とは複数の選択肢を持つこととも思うので、やはり先立つものはほどほどの「お金」ではないかと考えるのは、僕がハチロク世代よりも年上だからでしょうか。

世の中は様々な問題にあふれており、それに気づかずにやり過ごしたり、気づいていても見て見ぬ振りをして過ぎていきます。

「問題意識」を持って働くということは、モチベーション源泉になります。
その上で、著者は「働き方」について3つの行程を提示しています。

  • Why なぜやるか
  • How どうやるか
  • What 何をやるか
これをはっきりさせておくと旗を立てやすいということです。この順番も大事だということです。

スキルについても言及がありました。

スキルは問題発見を行うためのレンズ

これって、なるほど!という発見でした。例えば、自分が飲食業界にいるのであれば、行ったレストランの長所・短所・改善点などをパァーと思いつきます。経理なら財務的なところに関してアドバイスできます。
専門分野があるといろんな問題点を見つけることができます。

発見した問題をどうするか。
それが、この本のタイトル「旗を立てる」ということ。
デジタルツールの発達(ブログやSNS)によって、旗を立てた後の人材、情報、お金などの資本が集まりやすくなっています
「旗を立てる」、そしてそれの解決を仕事にするというのがこれからの希望だ、というのが本書の趣旨だったと思います。

本書に仕事に関しての言及があります。

仕事の喜びの本質は、お金でなく「問題解決」にこそある

これが減少社会の一つの解決策だということに納得させられる1冊でした。