本当にすごい芸人とはこの2人のことだと思う。タモリの赤塚不二夫に対する弔辞が凄いという話が出たが、横山ノックに対する上岡龍太郎の献杯もそれに匹敵するぐらい素晴らしいものでした。
彼の素晴らしいのはその引き際。芸歴40周年の2000年で引退を公言し、それを実行。以降、ほとんど見ることはありません。
この引き際の良さ!簡単にはできないでしょう。
本書の中に書かれていますが、テレビに映る姿が見るに堪えないから引退。非常にわかりやすい!
引き際が綺麗な人は、伝説になれるというのは、僕の中の格言ですが、それを地で行けた稀有な人、それが上岡龍太郎でした。
また本書は「自伝」的な要素もあり、上岡の生き方を常に「楽」という軸で判断しているということが述べられています。損得ではなく「楽」。価値基準がはっきりしている人生って素晴らしいですね。