最近、読んでいる有川浩さん。ドラマ化もされていた本書。表紙の通り、自衛隊広報室を舞台にしています。テーマは重く、しかしソフトに描かれているのは著者ならではですね。
ただ自衛隊の本質の部分もしっかり描かれていて、本書のあとがきにもありますが、この本自体がまさしく自衛隊の広報本です。
そして、追加された「あの日の松島」の章。東日本大震災で被災した松島基地の話ですが、これがあることによって、とても味わい深いエピローグとなっています。
登場人物はそれぞれトラウマを抱えていて、それを開放する物語でもあります。トラウマの開放こそが大人になるということですし。
ちょっとした恋沙汰も含めて、さらっと読めるのがいいですよね。