チケットをもらったこともあって、名古屋市美術館でやっている「グランマ・モーゼズ」展に行ってきました。
正直初めて知る作家になります。
ニューヨーク州グリニッチの貧しい農家に生まれたモーゼスは12歳から奉公に出て、27歳で結婚。しかし子供を産んでも働き詰め。子供が10人できたがそのうち5人は幼児期に夭逝。70歳で夫を亡くす。
バーモント州ベニントンへ移り住み、リュウマチで手が動かなくなってからリハビリをかねて油絵を描き始めた。
絵を描き始めて3年後、ひとりのコレクターが彼女の絵に目をつけ、1940年に80歳にて個展を開く。この個展に大手デパートが注目して一躍名画家となる。89歳の時には当時の大統領ハリー・S・トルーマンによってホワイトハウスに招待されるほどである[1]。
101歳で死去するまで約1600点の作品を残した。(wikipedia)
アメリカ人なら誰でも知っている国民的画家ということです。
作品は、アメリカの郊外の田園風景画。そう大草原の小さな家の世界、さらにいうと丘の上に立つ、その家から眺めた風景画が数多く書かれています。
低い山があり、草原があり、牧畜のある風景。
そこには季節があり、日々の小さな営みと幸せが描かれていました。どこか子どもが書くような独特の遠近感があり、それが画風となっています。
デパートのクッキーのパッケージに描かれていそうな、おばさまが好きそうな絵でした。
さてもう一つ彼女に魅力は何といっても、絵を本格的に描き始めたのが70歳を超えてからというところです。
昨今、人生100年時代と言われてはじめましたが、昔からそれを体現していたのが彼女。
人生は自分で作り上げるもの。これまでも、これからも。
なんと素晴らしい言葉なんでしょう。