SDGsが叫ばれるようになって、急速に動き出した脱炭素。その動きを網羅的に書かれている1冊になります。
これを読むと、「環境」という大義名分を切り口にした大きな資本主義の流れということがわかります。地球温暖化が問題なのは事実なのですが、それに資本主義が加わることで、その対策が加速することになりました。
「お金」が絡むことなので、日本人にとってはヤラシイと感じる人も多いと思います。しかし、お金が絡むことで、儲かるなら皆が取り組むようになるというものも一面としてあります。
いくらイヤらしいと感じても、結果だけを考えれれば、多くの人が温暖化対策に関わるということは、良いことです。
本書を読むことで、欧米は一歩も二歩も先を行き、自分たちのいいようにルールを変え、それを世界標準としようとしています。中国もその流れを汲み、いち早く取り組んでいます。
結果日本は大きく出遅れている事実に気づかされます(いつものことですが)。個人的には、蓄電技術こそがエネルギー革命だと思っています。リチウム電池にかわり全固体電池の普及が待たれます。