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(映画)イニシェリン島の精霊@伏見ミリオン座~引くに引けないから起こる戦争

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★★★

 

スリービルボードマーティン・マクドナー監督作品。今年のアカデミー賞も多数ノミネートされており注目作品ということで観てきました。

 

舞台は本土が内戦に揺れる1923年、アイルランドの孤島、イニシェリン島。島民全員が顔見知りの平和な小さい島で、気の良い男パードリックは、長年友情を育んできたはずの友人コルムから、絶縁を突如告げられます。急な出来事に動揺を隠せないパードリックでしたが、理由はわからず、賢明な妹シボーンや風変わりな隣人ドミニクの力も借りて事態を好転させようとしますが、ついにコルムから「これ以上自分に関わると自分の指を切り落とす」と宣言されます。美しい海と空に囲まれた穏やかなこの島に、死を知らせると言い伝えられる“精霊”が降り立ち、その先には誰もが想像しえなかった衝撃的な結末が──。(fan's movie)

 

いやー、痛くて辛くて苦しい映画でした。

引くに引けない状況に陥る2人。どんどんエスカレートしていきます。

舞台がアイルランドということもあり、内戦を伏線としているのでしょう。争いがどのように起こるかの一つのパターンを示しています。

 

寸評で語られるのがアイルランドの片田舎の美しい映像と悲劇ということなのですが、この美しい映像というものが個人的には、どうなんだろうと思います。

都会に住むものとしては確かに木も生えない荒野というのは、荒涼した雰囲気で美しい。だけど実際住む人たちはどう感じているのでしょうか。おそらくただの光景として映っているのではないでしょうか。

そこにあるのは田舎ならではの世界。噂話がまん延し、ただ何もないことに絶望すら感じる日々。

実際、妹のように行動を起こす人も出てきます。

 

外の世界に興味を持つこと、耐えれなくなったら逃げるという方法もある、そんなことも示してくれる映画です。

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