シンドラーの工場
クラクフ2日目。今回のポーランド行きにあたり、勉強として『シンドラーのリスト』を観ました。大学生の頃、レンタルビデオを借りて観たはずで、なんとなくストーリーやシーンは覚えていましたが、あらためてみると非常に勉強になります。
そんな『シンドラーのリスト』の舞台となったのがこのクラクフになります。
シンドラーのホーロー工場は、クラクフの中心部から少し離れたエリアにあります(といってもバスやトラムで15分ほどで行くことができます)。
ヴィエリチカ岩塩坑の帰り、シンドラーのホーロー工場に行ってみたのですが、長蛇の列で入場まで1時間以上かかり、さらに入場制限もあるので入れるかわからないと言われました。
ということで翌日朝イチであらためてシンドラーの工場を訪れます。

映画のとおりの工場の外観で、テンションがあがります。
9:00オープンで、10分ほど前につきましたがそれでもそれなりの待機列ができています。結果30分ほど待って入場することができました。
シンドラーの工場は、改装されてクラクフの戦争博物館となっており、ナチスが来てどうなったかということが展示されています。

実際、シンドラーについての展示は最後の方にちょろっとあるぐらいでした。ただ、映画にもでてきた執務室は、おぉ~という感じ。
小ネタとしては映画の最後のリストを作る部分は、映画の創作だということです。
ワルシャワの蜂起博物館でも感じましたが、この国の歴史を語るうえで、ナチスというものがやったことは外せないということを痛感させられました。
アウシュビッツ=ビルケナウへ。
シンドラーの工場の後、今回のポーランド旅行の最大の目的である「アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所」へ向かいます。
クラクフからはアウシュビッツ(オシフィエンチム)行きのバスは、1時間~1時間半に1本の割合で出ており、1時間半ほどかかります。バスが良いのは、博物館前が終点であるということ。
アウシュビッツもツアーの申し込みが原則で事前に申し込みを済ませています。当日券の買い求めは長蛇の列。これは並ぶ気になりません。
13:45 ツアースタート。英語ツアーですが40人ほどが1組になります。まず7分の概要説明の映像を見る(日本語あり)。その後、まず「働けば自由になる」のゲートからスタート。

アウシュビッツ内の建物は再現されておりまた夏ということで結構きれいな印象。各建物の中に展示がされており、それをまわるというシステムになっています。
一番、寒気を感じたのは、収容者の靴の山。トランクや髪の毛、眼鏡、櫛など色々な山があったのだが、この靴の山が一番寒気を覚えました。
靴というのは必ず人が履いていたもの。中には小さいものもある。つまりここにある山の分(もちろんごくわずかな一部なのだが)の人がなくなっているいうことをもろに感じてしまったからだと思う。

あとガス室の再現などもなかなか重い……。
アウシュビッツだけで約2時間。
アウシュビッツの後、バスでビルケナウという第二収容所に向かいます。こちらは約3キロ離れた場所にあります。
到着して、あぁと感じます。そう『シンドラーのリスト』に出てくる、シンドラーの工場で働く女性たちが運ばれて到着した列車が到着したのはこのビルケナウだったのです。夜の引き込み線を照らすライトの怖いこと。

(実際の撮影は、ビルケナウの建物の外側の引き込み線で行われたそうです)
もう一つビルケナウで驚いたのはその広さ。なんと東京ドーム37個分の広さで90000人が収容されていたという。ガス室の破壊後などもあります。
ちなみにアウシュビッツ=ビルケナウに運ばれた収容者は130万人。うち110万人が死亡したとされている。
ビルケナウも約3キロ歩き、約1時間の見学となった。つまりツアー全部で3時間。なかなヘビーなツアーでした。現在のビルケナウの広い空の青さの下で、あのような惨劇があったことはなかなか結び付きません。もし冬のどんよりとした空のもと訪れると全然違った印象になったと思います。
クラクフ観光 パート2
クラクフ3日目。この日は午後にワルシャワにもどります。午後までの時間で、クラクフを観光します。

朝食は、宿の近所の路肩で売っていたベーグル。じつはベーグルってポーランドが発祥で、クラクフのあちこちで路上で売っています。1つ120円ほど。ちなみにクレカタッチも使えます。
午前中に向かったのは、ヴァべェル大聖堂へ。ビスワ川のほとりの丘の上に建ちます。
大聖堂と博物館2つがセットのチケットを購入します。
塔にも登れて、ポーランド最大という鐘を見るとこができます。大聖堂の地下に墓があり、カチンスキ大統領の墓もある。
ただ個人的にテンションが上がったのが、ヨハネパウロ2世の法衣などの展示。そうヨハネパウロ2世はポーランド出身。1920年、クラクフ近郊のヴァドヴィツェの生まれ。クラクフで育ち、戦中に非合法の神学校に進み、司祭になった。僕らの世代のローマ法王とはヨハネパウロ2世なのです。

大聖堂のチケットでもう一つのミュージアムがついており、そこではヨハネパウロ2世の展示を多くやっていました。
続いて、ヴァべェル大聖堂の下にある竜の洞窟へ。大聖堂のある高台から階段で降りると洞窟に繋がっています。意外と広いが、まぁこんなもん。
洞窟を出たところに竜のオブジェがあり3分に一回ぐらい火を吹きます。

クラクフの名物で、マスコット人形なども竜も多数あります。
つづいてシナゴークがあったカジミエシェ地区へ。戦時中はこのあたりにユダヤ人があつめられていました。ここは『シンドラーのリスト』のロケ地でもあり、秘密警察がユダヤ人たちえお連行しに来たシーンの階段があります。

映画を観たばかりなので、ここだ!となりました。
お昼は、カジミエシェ地区の中心にあるOkrąglakという旧食肉加工工場のまわりのテイクアウトショップで、名物のザピエカンカをいただく。
フランパンのビザトーストで、美味しいが、かなりデカい。ハーフでいいかも。
