★★★★
先日の「ナポレオン」に続いて鑑賞してきました。
これは傑作でした。
プロポーズを受けた翌日に姿を消した女「市子」を演じる、杉咲花の演技が素晴らしいすぎる。
ストーリーとしては、序盤からわかりやすい伏線がはられており、どちらかというと脚色と演技力で持っていった作品でした。
演劇が原作ということで、構成も面白かったです。つまり「市子」を取り巻く友人たちの立場で「市子」を描いていく作品。そのつくりは、「怪物」だったり「桐島、部活やめるってよ」のような感じでしょうか。
ただそれぞれの立場で出てくる「市子」が、パズルのピースのようで、それをあつめると今の「市子」が出来上がっていく。
特に学生時代以降の「市子」の表情・考え方が、都度、天使にも悪魔にもなる…。これには、「杉咲花ぁぁぁぁぁ‼‼」と最大級の賛辞を送りたくなります。
ちなみに舞台となるのが大阪なのですが、このドロドロした闇のあたりが個人的には大好物。大阪弁を喋る杉咲花にも、これはアカン。悪魔かもしれんけどアカン。
また劇中3回「虹(きっと明日はいい天気)」の鼻歌があります。この歌が保育園で歌われるような童謡なのですが、この歌詞にあるように、雨で洗い流してしまいたい、きっと明日は良い天気、それをおまじないのように鼻歌で歌っています。
どんな人にも来る、みんなにとって来年は良い年でありますように…。
虹がかかりますように。