★★★
リドリー・スコット&ホアキン・フェニックスということで観てきました。これぞ映画の大作という2時間半の超大作でした。
最初のトゥーロンの戦いで怖気けながらも圧倒的な勝利から始まり、アウステルリッツの戦いの湖上の戦闘シーンで頂点に達する彼のナポレオンの天才的軍事指揮っぷり。特にこの湖上の戦闘シーンは圧巻でした。
そしてその後のロシア遠征の失敗、再起をした後のワーテルローの戦いとその旬をすぎた天才像も印象的です。人には輝ける時間があり、遅かれ早かれ衰えがくる。諸行無常です。
彼の表の顔と並んで魅力的に描かれているのが妻ジョセフィーヌとの関係。孤独な独裁者にある通り、不器用な夫婦関係。特に浮気を許す許さない問題のあとに、夜の暖炉のシーンは素晴らしかったです。あと不器用なセックスシーンも。
もっとドラマチックに描こうと思えば描けたであろう題材ですが、かなり俯瞰的に淡々と描かれている印象です。そして画面の明るさや彩度が雰囲気を作っていた映画でした。