読書
第二次世界大戦は、石油を求めるためにはじまり、石油のために負けた。 20世紀、石油はエネルギー政策の要であり、その重要性にいち早く気づいた主人公。出光興産の創業者をモデルにした、主人公、国岡鐡造の物語。話は敗戦から始まる。そして振り返って戦前…
時々読んでいる、川端裕人さんの小説。そこに出てくる人はピュア。そして悪意がない世界というのが特徴。 世は悪意で満ちているので、小説の中ぐらいこういう世界があっても良いのではと思ったときに読むのにはピッタリです。 本書は、そんな著者のお得意の…
こういう年代別に切った本は、自分がその年齢に達する5~10歳ほど若い時に読むようにしています。古くは、「25歳のリアル」「30歳のリアル」シリーズとかもそうでした。 こうした先取りであと数年でその年齢になった時の身の振り方を考えておくことは、先を…
40代になり、つくづく思う。ちょっと上の世代は逃げ切りだなぁと。 そんなことを思っていたところたまたま見つけた本書。タイトルが秀逸で思わず読んでしまいました。 生きるとは、とても必死で、あがき、欲深きものだった時代。その時代の申し子だった著者…
小説を読んでみたくて、手に取りました。 八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。その後5年がたち、世の中は一通りの動乱の後の平穏な小康状態となっていた。そんな時期の仙台の団地が舞台。こんな破天荒な設定だけれども、それは今の延長線上にある。 短…
行動経済学ブームに火をつけたベストセラーということで、ちょっと前の本ですが読んでみました。 「脳は合理的ではない」という事象が実験例とともに描かれています。ただ翻訳本ですので読みにくい…。正直要約版があればそれでいいと思います。ということで1…
アイドルといっても、乃木坂とかではない。アイドリングタイムのアイドル、つまり空きスペース(時間)についての本。 シェアリングエコノミーともいえます。ただ一般的なシェアのイメージ(車やスペース)だけでなく、企業の資産としてのアイドリングについ…
昨年観た韓国映画「82年生まれ、キム・ジヨン」。韓国で社会現象にまでなった小説が原作ということで、読んでみました。 lifeisashowtime.hateblo.jp 比べて読むと、映画と微妙に構成が違うのがわかります。映画は現在と過去が互い違いに構成されているのに…
実際に取材をした対象をフィクションを付け加えて小説にしている有川浩さん。 今回は高知県庁の観光部おもてなし課が舞台です。 実際著者が高知県出身ということもあり、また本小説中にも小説家設定の登場人物も登場しています。 行政の縦割り、ずれた感覚に…
最近、読んでいる有川浩さん。ドラマ化もされていた本書。表紙の通り、自衛隊広報室を舞台にしています。テーマは重く、しかしソフトに描かれているのは著者ならではですね。 ただ自衛隊の本質の部分もしっかり描かれていて、本書のあとがきにもありますが、…
新国立競技場を設計した隈研吾へのインタビューを中心とした本。 人柄があふれ出ています。隈研吾氏の建築といえば、木です。この木との出会いについても触れられています。 高知県の山間部の梼原町という町にいくつかの隈研吾作品があります。バブルで東京…
非常にわかりやすく書かれています。 利益に関しては、 利益 = (顧客当たり単価 − 顧客当たり獲得コスト − 顧客当たり原価) × 顧客数 という1つの方程式で示すことができます。変数は4つになります。この4つの変数の中で、一番重要なのは、顧客単価をと…
個人的に好きな池上さんの「そうだったのか!」シリーズ。著者らしいわかりやすい、かみ砕いた表現でまとめられています。 本書は、いわゆる共産党政権の変遷を追う時間軸の解説になります。中華民国から中華人民共和国の誕生、毛沢東、鄧小平、江沢民、そし…
最近、好んで読んでいる有川浩さんの本。 非常に読みやすく、気分が晴れます。タイトルからダメダメフリーターが、どうやって家を買うのかのストーリーかと思っていたのですが、家族の希望と再生のストーリーでした。 うつ病を患った母のそばにいる主人公。…
ネットで薦められていて読んでみました。 Amazon、楽天、メルカリ、YouTube、LINE、ビットコインなどからシェアサイクルなどまで一通りのネットビジネスがまとめられています。ネット界隈の全体として俯瞰してみるには最適です。何よりも具体的な企業名が書…
名古屋に住み始めて早20年近くになっています。大阪出身だった僕からすると、なんでもあるけど何にもない…、そんな印象が続いていました。 ただ住めば都という言葉がある通り、すっかりある程度便利な生活、ちょっと行けば自然がいっぱい(最近は釣りブーム…
有川浩さんといえば、僕の中では『阪急電車』です(一般的には『図書館戦争』でしょうか)。 いつかの本屋大賞ノミネート作品だったということで、本作を読んでみました。理系大学の機械工作の部活日記の面白おかしい回想となっています。 女性作家らしくク…
社会現象となった「鬼滅の刃」。妻が職場で借りてきたのでこれはいいということで、読み切りました。 少年漫画らしく1巻あたり15分~20分でどんどん読んでいきます。 なぜこれだけ流行るのかはイマイチわかりませんでしたが、面白く読み終えました。 鬼が悪…
昨年、亡くなられた著者。その著者が2012年に東大の講堂で行われた講義を本にしたもの。 熱く、若者に、日本を変えてくれと「檄」を飛ばします。 本を読んで終わり、人の話を聞いて終わりではなく、行動せよ 自分の人生は、自分で考えて、自分で決める。その…
NHKの勉強会で呼んだ人たちのお話をまとめた本。2013年に出版された本ですが、興味深いのがこの人たちが僕と同じ年代であるということ。 ですので、バブルを知らない、就職氷河期、という失われた世代なんですよね。 全体的にそんな世代感がにじみ出ています…
タイトルに惹かれて手に取った本。 子どもが生まれてから、子どもコーナーの絵本で落語の本があり、手に取って時々読み聞かせをしていました。 「一眼国」だったり「寿限無」だったり「目黒のさんま」だったりと大ネタが絵本になっており、僕みたいな落語素…
タイトルが気になって手に取りました。著者が実際行った顧問になる手法について具体的に書かれています。 顧問といっても定年後のお茶のみ顧問ではなく、あくまでもビジネスのアドバイザーとしての個人事業主としての顧問業がこれからの顧問の姿。 実際、顧…
東海道、片道約500キロ。それをライターさんたちが分割して踏破した道中記。 僕自身、実は昨年、あしかけ8年越しで、自転車で東海道を走破しました。自転車だと8日での走破。本書では、17日かけて歩いています。 僕の自転車旅行もですが、自宅から日帰りで行…
大好き塩野七生のエッセイ集。 文藝春秋に連載していたものをまとめたものになります。10年以上前(小泉首相時代)のものなのですが、歴史を生業にしてきた著者らしく、今でも通じる金言に溢れています。 人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけでは…
東日本大震災で被災した鈴木酒造店。311の被災後、山形県長井に逃れる。そこで廃業予定だった「東洋酒造」を買取り、8か月後に酒造りを開始する。 そして蔵の再生をさせる経緯がつづられています。 本書では2020年7月に浪江町に道の駅をつくる際に、「鈴木酒…
以前から気になっていた本。 なによりこの本の表紙デザインは素晴らしい。日本代表のブルーと、ミスチルの「Atomic Heart」という金字塔のアルバムを模したこのデザインを思いついた人は、心をつかむデザインができる閃きがあったんだろうなぁと想像されます…
僕の人生の目標の1つに、「おじいちゃんになったとき、カッコいいおじいちゃんになる」というものがあります。 そんな中、本書を見つけました。 そもそも漠然と考えていた「カッコいい」とは何なのか。それを解き明かすのが本書になります。 本書によると「…
個人的には、ラガーよりも一番搾り派なのです。そんなキリンビールのお話し。 高知支店の奮闘記、名古屋支社、東京本社勤務とした著者の奮闘記になります。 「地道に愚直に、お客様に喜んでもらうため」 ということなのですが、実際にこれを向き合ってやると…
なんと2014年に書かれた一〇年代のカルチャー論。 本書では「残念」というキーワードだけで、若者文化を括ってしまうという大技になっています。 「残念」とは、本来の意味からはなれ、イケメンだけどオタク、美少女だけど内気、というギャップがありつつ、…
少し前に読んだ「日本酒ドラマチック」と同じ、山同敦子さんの著書。今回は作り手に焦点をあてています。 ピックアップされている銘柄は、 飛露喜(廣木酒造) 天青(熊沢酒造) 白隠正宗(高嶋酒造) 若波(若波酒造) 天の戸(浅舞酒造) の5蔵。 単なる…