巷で話題になっていたので読んでみました。
関連性不明の不審死の共通項は身体に残された「暃」の字。
それは、存在しないにも拘わらず、
パソコン等では表示されるJISコード「5A73」の文字、幽霊文字だった。
刑事たちが、事件の手掛かりを探る中、新たな死者が……。
この文字は一体何なんだ?
設定は面白い。どう落ちをつけるのかが気になる展開。オチもまぁ個人的には許せるところだと思います。ただあとちょっと足らない感じだったと思います。
文字通り「幽霊文字」についてのさまざまな考察とオチ。
ひとつこれはと思ったのが、記憶の蓋を開けていくシーンが描かれています。大人たちには見えなくて、子どもには見えるというもの。要するに大人はそのシーンを黙殺するという形の考察になっており、例えば「傷痍軍人」というシーンがあります。
僕の頭には「暃」の文字を子供にだけ見える首吊り自殺と思ってしまい、思わずゾッとしてしまいました。