Life is a showtime

やりたい事とか日記とかをつれづれなるままに……

(読書)ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー/ブレイディ みかこ

ちょっと前に話題になっていたエッセイ集。

アイルランド人の夫と日本人の妻を持つイギリス在住の中学生の息子。中学校はブライトンにある元底辺中学校。

この子どもとの対話がもとに、子育てとは、思春期とは、多様性とは、差別とはということがつづられています。

 

印象的なのは「多様性はよいものだ」と学校では教えられるが、非常に面倒で手間がかかる。だから他を排除することに繋げようとなる。そしてそれが続くとイノベーションは起こらない。今に日本が置かれている現状ですね。

アイデンティティが国にしか持てないという状態です。

 

主人公の息子は、アイデンティティが国には持てない。安易に国にアイデンティティを求められないからこそ、自分で考える力がつくのではないかと思ってしまいます。

中学生のわりに世を洞察する力があるのは、こうしたことにも寄るのではないでしょうか。

 

著者がリベラル(自分でも認識をしている)のスタンスなので、このスタンスに相いれない人は読んでいても入ってこないだろうし、リベラル寄りの人は、ほらやっぱりということになるのではないでしょうか。

そもそも他の人の意見を取り入れないことが増えているのが、現代日本の問題だとも思いますが……。