★★★☆
ウォン・カーウァイが2001年に制作した短編のロングバージョン。といっても1時間ほどです。
若き仕立て屋と娼婦のお話。
原題は「手」なのですが、本当に「手」の映画でした。冒頭、いきなり股間と「手」から始まります。邦題のオシャレなイメージとは全く違うこのシーン。カップルで観に行っていたらドン引きます。
時はすぎ、コン・リー演じる高級娼婦も輝きを失います。それでもかつての焦がれていた人を思う仕立て屋。
ラストシーンとの「手」は、冒頭と同じような形なのですが、泣けてきます。冒頭とラストでおなじようなシーンでもこうも観る手の感情が違うのが面白いです。
体のラインを出すチャイナドレスだからこそできる映画。そういう意味で香港映画ならではだったのだと思います。
オシャレ映画=ウォンカーウァイ という世代だった僕にとって昔を思い出す映画体験でした。
それにしても「若き仕立て屋の恋」って上手い邦題を付けましたね。「手」では絶対に観客来ませんもんね。