マルサスの『人口論』を突き抜ける事象が、19世紀にイギリスで起こる。農業革命とそれに続く産業革命に由来する。
農業革命で土地あたりの農作物の収穫量が増える。産業革命はイギリス外で生産された農作物を物流という形で調達できるようになった。
イギリスから始まった人口爆発は、ヨーロッパ諸国、アメリカ、ロシア、日本、中国、インドと伝播していく。本書では、覇権のひとつの大きなファクターとして人口があるとしており、おそらくその通りなのだろう。
若い世代は好戦的であり、覇権を広げる。
イギリスから始まった人口爆発とその後にある高齢化と人口停滞につながり、その先頭を行くのが現在日本である。
東アジアが老いつつある中で、未知なるライジングとして本書が最後に指摘しているのがナイジェリアである。
2100年はおそらくナイジェリアが今のインドのような立ち位置になっているのでしょう。