たまたま東京にいる時期が重なったので、国立新美術館で開催中だった文化庁メディア芸術祭に行ってきました。
数年に1回のペースで、タイミングが合えば行っています。
毎年混んでいるイメージなのですが、祝日にもかかわらず、今年はそれほどでもありませんでした。
ワークショップに参加!
ちょうど11時に到着すると「おしゃべり作品鑑賞」というワークショップの受付をやっていました。
これはボランティアスタッフ2名と観客がペアになり、作品について「あーだこーだ」喋りながら回るというもの。
僕が選んだチームは、なんと視覚障害者とまわるワークショップでした。
どんな展開になるかとと思いきや、これが非常に考えさせられるワークショップでした。
作品についての詳しい解説はなし。
1時間かけて4つの作品について、感想をじっくり述べるというものでした。
このツアーに参加して感じたことは、強制的にじっくり作品をみることによって意図を考える環境に置かれる面白さと、言葉で表現できる情報量には限界がありこぼれおちる情報が多数あるということを再認識したこと。
こうした展覧会だと自分の好き嫌いで作品を飛ばしてみてしまうことが多々あります。それがツアーだとそうはいきません。また感想を述べるので、作品についてしっかり考えるようになります。
もうひとつ、視覚障害者とまわるということで、作品を言葉で説明をする必要があります。
「7つのスピーカーが床に置いてあって…」といった具合です。
実は言葉でいくら言い表しても、感覚は言い表すことは不可能でした。それぐらい視覚が持つ情報量が多いのですね。
まさに百聞は一見にしかず。
それを特に感じた作品が、group_inouの「EYE」というミュージックビデオ作品。
group_inou 「EYE」 | 第19回文化庁メディア芸術祭
もう情報量が多すぎます。表わそうとする最中に次から次へとシーンが変わります。
タイトルはあとで知ったのですが「EYE」というタイトルのミュージックビデオを視覚障害者と見るなんて、なんとシュールな…。
全体的には、ふーんという感じでしたが、このワークショップに参加できたことが一番の収穫でした。