最近知ったのですが、出口さんは旅行と読書が趣味(すでに趣味の域を超えていますが…)。
ピックアップされたのがイスタンブル、デリー、カイロ、サマルカンド、北京、ニューヨーク、ロンドン、パリ、ベルリン、ローマという世界史でも有名な10都市。
都市とは、ヒト・モノ・カネの集積であるということを考えると、その背景には国(文明)の歩みがあります。かつて大王朝を築いたかどうか。
そうすると、上記の都市群は2つに分けることができると思います。
ひとつは、イスタンブル、デリー、カイロ、サマルカンド、北京、ローマ。
もうひとつは、ニューヨーク、ロンドン、パリ、ベルリン。
上は、世界史上、広大な国家のもとに発展した都市であるということ。そうなると本書でも国の歴史を扱うことになり、話が壮大になります。そしてこれらの都市は歴史もある。「都市」の世界史というよりは、「国」の世界史ですね。
一方、下記の都市らは、広大な国家というよりも、スケールの小さい歴史観で収まります。これらの都市の方が、歴史も短いこともありイメージがしやすいです。
ただ、本書のタイトルにあるとおり、「教養」という点からすると、上のような民族や文明についても知っておく必要があるのでしょう。
ちなみに僕が行ったことがある都市は、イスタンブル、カイロ、北京、ニューヨーク、ロンドン、パリになります。行った都市はそのときのことを思い出しながら読んでいました。特に大学の時に半月以上滞在したイスタンブルは、この流れを知って滞在していればもうちょっと身になった滞在生活だったのになぁと思い返してしまいました。
安宿で麻雀をやっていたことも今では良い思い出ですが…。