なかなかヘビーな分量のあるベストセラー。カルト宗教からの社会風刺、原子レベルでの生まれ変わりなど面白い理論が展開される小説でした。
小説的には後半のテロ部分からのこの世界の光の部分は面白く読むことができました。その光とは、”多様性の尊重”。良いですね、多様性。
また本書では、教祖の言葉という形で、哲学的なことが述べられています。
幸福とは、その性質上、様々なものを排除した上に成り立つ閉鎖された空間であるからです。
人生ってのは、比べるものじゃないって。(中略)大事なのは、目の前に出現したその自分の人生を歩くってことなの。
くどいくらいの性描写については首を捻りますが、まぁ面白かったです。