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(映画)はじまりのうた@伏見ミリオン座

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★★★★☆

 

久しぶりに良い音楽映画を観ました。過去観た音楽映画の中でもベスト1です‼

 

ミュージシャンの恋人デイヴ(アダム・レヴィーン)と共作した曲が映画の主題歌に採用されたのを機に、彼とニューヨークで暮らすことにしたグレタ(キー ラ・ナイトレイ)。瞬く間にデイヴはスターとなり、二人の関係の歯車に狂いが生じ始め、さらにデイヴの浮気が発覚。部屋を飛び出したグレタは旧友の売れな いミュージシャンの家に居候し、彼の勧めでこぢんまりとしたバーで歌うことに。歌い終わると、音楽プロデューサーを名乗るダン(マーク・ラファロ)にアル バムを作ろうと持ち掛けられるが……。(シネマトゥディ)

一般的には恋愛映画なのでしょうが、個人的には音楽映画だと思います。「音楽」がテーマとなっているうえに、全編に流れるBGMも素晴らしいです。

 

(以下、少しネタバレも含みます)

音楽映画としての見所を!

音楽映画らしく音楽の見所が満載のこの映画。

冒頭、キーラ・ナイトレイ演じるグレタがライブハウスでアコースティックで演奏するシーンがあります。そこに居合わせた音楽プロデューサー、ダン。単なるアコースティックの演奏もダンの目線からみるとドラムやピアノが加わって聞こえてくる。

音楽プロデューサーの才能という見えないものを見える形で描いた素晴らしい演出でした。

この冒頭の「LOST STRAS」という曲は、グレタバージョンとともにデイブバージョンがある。グレタバージョンはもの哀しくアコースティック。一方、映画後半で演奏されるデイブバージョンは、派手になる。この差が見どころ。同じ曲でも歌い手、演出で表情が変わることを教えてくれます。


Adam Levine - Lost Stars (Lyric Video) - 2015 Best ...


Keira Knightley - Lost Stars (Begin Again ...

あと、劇中でてくる小物として、二股イヤホンがあります。これはiPHONEを分配するもの。音楽好き同士のデートだと選曲しあったりして楽しいですね。昔は、意中の人の部屋のCDラックを見るのって楽しかったなぁと思いだしたりしました。今はiPHONEの中でそうしたことができるんですもんね。

ちなみにこれですね。

 

グレタがアルバムを制作するにあたり、制作費用が無いために、ニューヨーク中の街角でレコーディングをすることになります。街のあちこちでのレコーディングの様子の躍動感は、新人アーティストならではの躍動感を彷彿とさせます。物語が転がり始めるころのワクワク感は、アドレナリンが出ているという状態なのでしょうか。

このワクワク感を一番知っているのは、他ならぬ音楽プロデューサーのダンだったのでしょう。このワクワク感を忘れられない、だから音楽って楽しい、プロデューサーって楽しい、そんな気持ちが伝わってきます。

その証拠に、映画後半、グレタがデビュー契約をした後、セカンドアルバムについてグレタが話した時のダンの表情が印象的です。もうこのようなワクワクした感情は得られない、それをダンは知っていたのでしょう。0を1にするワクワク感は、1を10にする経験では味わえないものなのです。個人的にはこのダンの表情こそ、この映画一番の見所だったと思います。

このままでは、この映画が物足りないエンディングを迎えることになりそうですが、エンディングでは素晴らしい落としどころに持っていきます。今、この時代だからこそできた落としどころ

 

そこまで含めて、本当に良い映画をみせてもらいました!

本当にオススメの1本です。

 

 


映画「はじまりのうた」予告編 - YouTube

 


映画『はじまりのうた』公式サイト || 2.7 sat. シネクイント、新宿ピカデリーほか全国Roadshow