★★★☆
この映画は芸術。画家の女とモデルの嫁に行く前の女、その家の女中。
画家とモデルの女の関係は、見る見られるの関係。基本は画家の視点から描かれていたのだけれども、ある時点で立場が逆転する(というかそういう考え方もあるということが示される)。
もう一つ、この映画、ずっと静の映画なのだけれども、音が効果的につかわれています。というか音に関するシーンは3つしかない。
ひとつは祭りのシーン。ここは鑑賞していて思わずビックリしてしまった。女たちしかいない祭りの声とクラップが重なるその音楽は、まさしく動き出すとはこのこと。
そしてラストの音楽。見る見られるの関係だったのが、見られていないということとあいまって、なんというか複雑の気持ちを高ぶらせてくれました。
エンターテインメントではなく、芸術。
そんな映画でした。