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(読書)東海道五十三次「食」ウォーキング/幕内秀夫

かれこれ3年以上前から旧東海道を分割して自転車で走破しようとしています。昨年は1年間全く進まず、箱根の手前、三島で止まっていますが…。そんなこんなで東海道五十三次に関しては興味を持ち続けています。

 
今回は、そんな東海道五十三次を「食」の視点で歩いた本を読んでみました。
著者は、日常食について触れるということで、ビジネス旅館を泊まり歩く(20泊21日)という旅をします。
作中では、それが、旅行記というよりも食事の記録(情緒的な表現は全くない…)としてまとめられています。
自分も旅行中ということで、通った箇所(三島〜京都)についてはフムフムと思い出しながら読めるのが楽しいですね。

著者がいう「味覚」によりすぎてしまった日本人

本編は本当に旅の食事の記録ですが、まとめとしていくつか著者の意見が述べられています。
世界遺産」より伊勢海老の写真が旅行パンフレトには重要であるここ日本。事実、パックツアーの料理は、品数重視です。
一方、外国人は安い宿に泊まって、ハンバーガーを食べるというスタイルも多々いる。
外国人は「見て触れて感じる」旅行に重点を置いているのではないかというのが著者の考えです。
 
確かに著者のいうように、五感で遊ぶのが旅の基本だと思います。日本に来てハンバーガーをわざわざ食べるのもどうかと思いますが、日本人の国内旅行における「味覚」の比重が高すぎるということは、僕も思っていました。
「見て触れて感じる」旅行は、それなりに時間を要します。実際、東海道を歩く方は定年後のご年配の方ばかりです。旅行に費やす時間が短すぎるのも一因なんでしょうね。

僕の東海道五十三次自転車旅行から感じること

著者と共通して僕の東海道五十三次自転車旅行でも感じたことがいくつかあります。まずプランを立てるに当たっての注意点の部分。大事なのは、
  • 距離
  • 天気
  • 日照時間
上の2つはイメージできると思います。実は3つ目の日照時間が、要注意です。旧道には街灯もない箇所が多々あります。
やはり日没までには目的地には到着しておかないと不安ですし、危険でもあります。午後3時を過ぎると焦ってきます。昔の人は、朝4時に出発だったといいます。それは日照時間からなんでしょうね。
 
あと各地の名物には、まんじゅう、お餅など腹持ちがよいものが多いこと。これも街道を旅する人の体がそういうものを欲していたのでしょうね。
 
その土地の歴史が食を作っていくということがわかるのが、東海道の旅行ですね。