eBOOKという電子書籍アプリで横山光輝「三国志」がほぼ無料で読めるという情報がSNSで流れてきました(3月末まで)。
コロナ禍で自宅にいる時間が増えましたので、一気に読んでみました。
三国志を読んで思った事
三国志自体は、中学時代に小説で読んでいました。そしてコーエーのゲームもやっていましたので非常に馴染みがある題材です。
やはり面白いのは関羽が死ぬところまでで、そこからは物語が、どこか物悲しい話になっていきます。
群雄割拠・劉備の放浪・蜀の国造りの部分はやはりワクワクします。これは僕自身の性格にもよると思うのですが、物事が転がりはじめる部分に面白さを感じるタイプなのだと思います。
また蜀の後半を見ていて、個の集まりでの組織の限界も見えます。
劉備の人徳のもとに、関羽・張飛・趙雲、さらに馬超・黄忠、そして諸葛亮という希代の英雄たちが集まり国造りをしました。ただ彼らのインパクトが強すぎたのか、その後の人材の小粒感が否めません。
まして諸葛亮は天才すぎで、劉備の死後、宰相としてすべてに渡って指揮をします。諸葛亮がやるべきは人材の育成でした。人材って難しいですよね。
漫画の中でも「今の蜀には人材がいない」と諸葛亮が嘆くシーンがありますが、本当にこれでしょう。
天才バッターが監督として名手腕を発揮するとは限らないという例もありますスーパースターで持っていた組織は、統括がいなくなると簡単に崩れていきます。それでも回る組織を作らないと組織マネジメントは成り立ちません……。
組織とは常に壊れていきますし、状況によってその形を変えていく必要もあります。大きくなれば腐敗もおきます。
40歳を過ぎて読む三国志は、そんな組織論のことを考えながら読む三国志でした。