Life is a showtime

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(読書)不恰好経営/南場智子

DeNAの創業者である南場さんの半生が描かれています。一般的にはビジネス書になるのでしょうけれど、創業時にどのような考えであったかなどを臨場感あふれる描写で綴られています。

チャーミングということについて

読んでいて感じるのは著者のチャーミングさ。それは、人に愛されるキャラにつながります。人徳とでもいうのでしょうか。
このチャーミングさは、著者の生い立ちとバックボーンがしっかりある(元マッキンゼー、厳格な父、アメリカ留学など)ことの掛け合わせで生まれているような気がします。
本書の中で、「チャーミング」について描かれた部分があります。それはDeNAプロ野球参入をするにあたり読売新聞のナベツネとの会談したときのことです。
彼女は彼に対して、高い教養に裏打ちされた強さとチャーミングさを感じた、ということです。チャーミングとは掴みにつながります
高い教養の上にある強さは、その人の本質です。
本質が強いことの大事さはいうまでもありませんが、掴みがあるということはその人の魅力が増幅されます。

ビジネス書としてみると

ビジネス書としてみても本書から得る部分は多いです。いくつか備忘録がわりにかいておきます。
  • 成功のモデルは壊される前に壊さなければならない
これはネットオークションである程度成功を収めたあと、次はモバイルというふうに進めたときの言葉。
  • 「誰」でなく「何」を重視する文化
新しい事業に取り掛かるときには、大事な要素なんでしょうね。
  • 生き甲斐は処した困難の大きさに比例する
以前読んだ花村萬月の旅の柄にも同じようなことが描かれていました。
  • 社長の一番大事な仕事は意思決定
これ名言。決めることの重要性を説いています。
 
ビジネス書としてもノンフィクションとしても面白い一冊です。躍動感がたまりません。
不格好経営―チームDeNAの挑戦