ネットで薦められていて読んでみました。
Amazon、楽天、メルカリ、YouTube、LINE、ビットコインなどからシェアサイクルなどまで一通りのネットビジネスがまとめられています。ネット界隈の全体として俯瞰してみるには最適です。何よりも具体的な企業名が書かれているのでイメージしやすいです。
著者によると、ネットは物事をなめらかにする というものです。それは無形資産から始まり、今ブロックチェーンやシェアリングエコノミーの進化で有形資産にまで及んでいます。
ネット界隈のお話だけでなく、面白かったのは成功をもたらす要因についての言及でした。
それは、
- タイミング
- チーム/実行力
- アイデア
- ビジネスモデル
- 資金調達
というもの。なによりも大事なのはタイミングであると著者は説明しています。それはインフラ周りに関わるのであれば、黎明期からアクセルを踏むべきだし、特定セグメントサービスであれば幻滅期(最初のブームが去った時)や啓蒙活動期(ブームからある一定の定着へ移行期)にアクセルを踏み始めるのがいいということでした。
このタイミングを見計らうのに大事なのは、ユーザー普及の(技術的な)ブレイクスルーを見逃さないということ。ということです。
なによりもタイミングという発想は面白いですよね。技術が進歩し、日々新しいサービスが投下されているネットビジネス業界ならではの発想です。
またビジネスは、Cから始まってBに移行していくという視点も面白かったです。
この本に書かれているテクノロジーはあくまで手段であって、本業を強くするもの。あとがきにもそのことが書かれており、『「横糸」はあなたの「縦糸」を強くするためにある』とされています。
そもそもネットは、自社のビジネスをより拡大するためのツールであるという視点は大事ですね。