コロナ禍でエンタメ全滅の中に、気になっていたので読みました。
おそらく、コロナ前に読んでいればかなり腑に落ちたのではないでしょうか。著者は全く音楽業界ではなく、外からの考察で、ここまで考えられているのはなかなか素晴らしいです。
主にロッキンオンを中心にした夏フェスについての考察でしたが、あくまでお客さん目線においてはプロということなのでしょう。
この本が書かれたのは2017年でした。なので、考察としては、音楽好きのためのフェスから、音楽+αとしてのフェス(夏祭りや花火大会、ビーチなどと同列)の定着という流れ。インスタ映えや参加者との協奏としてフェスという考察あたりまでがまとめられていました。
このあたりは非常にわかりやすかったです。
何かの本で読みましたが、過去において、テクノロジーによって音楽は形を変えてきました。
録音メディアが登場するまでは、ライブが基本でした。その後、パッケージ産業の発達でスタジオ録音で、コンセプトアルバムなんてものが作られるようになりました。カラオケブームでは、サビが重要視されましたし、フェスが登竜門となるとフェスで盛り上がる四つ打ちが多用されました。YOUTUBE&サブスク時代になると、サビが頭にくるような曲が多くなっています。
パッケージビジネスの行き詰まりから、ライブに活路を見出した音楽産業。
さて2020年。この世の春を謳歌していたライブ産業がまさかのコロナ禍で壊滅状態となっています。オンラインでの模索も続きますが、これはこれでどうなのでしょうか。
僕自身、いくつかチケットを買ったりして、観てみましたが、どこか物足りなさを感じるのはなぜなのでしょうか。
この物足りなさを改善すればオンラインイベントは定着するのでしょうか……。
そんなことを考えながら読んだ1冊でした。