★★★☆
振り返ってみると『インサイドヘッド』が公開されたのが2015年。その時は、人の感情を映画にしてしまったピクサーの凄さに圧倒されました。
それから8年。少し大きくなり、思春期に突入するライリー。
1で出てきた「ヨロコビ」「カナシミ」「ムカムカ」「イカリ」「ビビリ」に加えて、思春期ならではの「シンパイ」「イイナー」「ダリィ」「ハズカシ」という感情の仲間が加わります。
思春期突入のライリーですが、恋愛要素はなく、自分のやりたいことと友情を中心に描かれます。前作も観ていなくとも、感情の奥底の描写や、大人も子どもも楽しめる一作に仕上がっています。
さすがはピクサー作品。
「シンパイ」ばかりで「ヨロコビ」が追いやられる。ただ前作が「カナシミ」と「ヨロコビ」の調和がテーマだったように、新しい感情とも折り合いをつけていく。それぞれが程よく機能することでライリーが成り立っている。
良い思い出も悪い思い出もみんなライリーをカタチ作っているという全肯定の映画でした。これは疲れた大人は涙でしょう。
もし次回作があるとすると恋愛でしょうか。これまた厄介であり最高の感情ですもんね。