★★★★
先日の「花束みたいな恋をした」に続いてみたのがこの作品。抗争ものではない、次のヤクザ映画。
前半はヤクザもの、そして刑務所出所後の後半は一転、社会派映画になる。ヤクザは親分と「家族」の誓いを交わす。そして本当の家族になりたかった男の人生を見事に描いた作品になっています。
反社会的勢力として「義理と人情では食えない」時代として現在が描かれています。そこには、個々の時点では最良(もしくはそうするしかない)の選択肢を選んできたはずなのに、どうしても幸せになれない。
世は不条理……。それを味わいつくさせてくれる、なんとも言えない気分にさせてくれる映画です。
骨太で重いテーマなのに、どうしてもみいってしまう作品でした。