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(読書)自壊する帝国/佐藤優

ウクライナ進行以降、ロシアに関する話がよく出ているので、読んでみました。著者が外交官として、ソ連崩壊の前後で立ち会っており、そのノンフィクションとして非常に面白い1冊でした。

 

神学を専攻していた著者。チェコで神学を学ぶためにロシアに外交官で行くというところから始まり、異色の外交官として独特の人脈を形成していく。外交官のひとつの姿として、そしてなによりも歴史が動く瞬間にその場にいた臨場感が伝わってきます。

これを読むとソ連って、内部から壊れていったことがわかります。共産党の矛盾とでもいうのでしょうか。

 

特にサーシャとの会話は面白く、サーシャが述べる「『機会の窓』が開いている時間は限られる」というところが、まさにという感じでした。この『機会の窓』を利用して、ソ連は崩壊していったと言えます。

機会の窓は、閉められたあとは補強され、次にいつ開くかもわからない。それが天安門事件だったのだろうと思います。逆に中国から見えれば今のトランプ政権は窓が開いている状態なのかもしれません。