★★☆
時に名作もある安定のクレヨンしんちゃん映画シリーズの最新作です。
本作はくだらないギャグの中に大人も考えさせられる哲学的な要素が含まれています。
序盤に悪役として描かれる「ブラックパンダラーメン」。そしてそれに立ち向かうプニプニ拳をマスターするしんちゃんたち。このわかりやすい構図が、中盤あっという間に壊れていきます。
正義とは何か。力を持つということはどういうことか。そしてそれが1人の判断で下される恐怖とも言える状況は、正義といえるのか。
これはもはや子ども向け映画の域を超えています。
ひとつ残念だったのが、このプニプニ拳を受けるとどうなるかという演出。これは前作「シリリ」と同じ効果を発揮されるということ。このあたりが惜しいなぁと。
まぁ、大人になることも大事ということを気付かせてくれる子ども映画ということなのですが……。