正直、福田美蘭って誰?というところからのスタートだったのですが、面白い企画ということで展覧会の閉幕間近の滑り込みで行ってきました。
作風として『見方を変える』ところに重きを置いた作家性だということが分かります。
それが『ゴッホの作品をよりゴッホっぽく』してみたり、『ポーズにつかれて休憩をしているモナリザ』だったりします。
特に絵画の中の人物から見たバージョンの絵とか、笑ってしまいます。
作者の興味は、東洋美術にも及んでいて、浮世絵をモチーフにしていたり(リアル写楽)、写真とのコラージュも多かったです。
今でいうと「やってみた」シリーズともいうのでしょうか。その目の付け所が面白い。そして美術技法を踏まえて描かれているのがポイントでしょう。
アーティストというよりもデザイナー的な感性が強いのでしょうか。
すっかりイラストをパソコンで描く時代となり、アイデアひとつである程度のことはできる時代になってきています。ある程度の先まで持っていけるかどうかがこれからは重要なのだと思います。