少し前から気になっていた会社、寺田倉庫。その元社長の中野善壽氏が口頭でしゃべったことが本になりました。
しゃべり言葉ということもあり、簡単で的確に中野さんの生き様が伝わってきます。
- 働く主は、あくまで自分。がんばるのではなく夢中で。
- 「進みなさい」と「いつでも止まっていい」はセット
- すぐやる。ただし、すぐ変えてもよい。やめてもいい。
- 自力にこただわらない。他力を借りればなんとかなる。
- 人に頼むなら信じて任せる。
- 決断が社長の仕事。
- 人生はゴールテープの連続。死ぬ10秒前に「楽しかった」と思いたい。
というようなわかりやすい人生訓が並びます。
タイトルにもあるように、まず「捨てる」。
そうすればこだわり、執着がなくなる。その上で、あるがまま働く。あるがままとは夢中でということ。そうなればあとはなりゆきで営み、そして楽しむこと。
読んでいて、人生とは、水なのか雲なのか空気なのか、そんなイメージでした。つまり器に合わせて変えていけばいい。
ちなみに本書の印税はすべて寄付(一部ではなくすべてです)。kindleでは、プライム会員は無料で読める。ここも徹底しています。おそらく本書で云わんとしていることを地で行くとこうなるのですよね。
基本的にメディアにも出ず、「本」の出版も断ってきた中野さん。出すなら面白そうだから、誰かのためになるのならということなんでしょう。
見習うことがある一冊でした。